7回目はUSフロントライン誌の1月1週号(「新春号 」号)に入っています。
コラム「ページランクと検索エンジンスパム」 は、このブログ内でお読み頂けます。
前回(12月3週号)は、グーグルのページランク(PR)について説明しました。PR値が高いと、検索結果内の順位も高くなります。
今回は、このPRを意図的に操作するスパムについてお話ししたいと思います。
グーグル爆弾を体験!
www.google.comで「failure」(失敗)を検索してみてください。
第1位に表示されるサイトは何か予想できますか? ぜひお試しあれ。
検索言語対象を「英語」に設定していれば、画面右に「Why these results?」というグーグル社の広告も一緒に表示されるはずです。
それを読めば、なぜその検索語で”あのサイト“がトップに来たのか分かります。
これはPRの一種の弱点をついた技です。PR値を操作して、検索結果の上位に表示されるようにしているのです。
ちなみに「google bombing」なんて呼ばれています。
グーグル創立者の誤算?
前回触れたグーグルの創立者が書いた論文(?)の中に、このようなPRの操作について触れた面白い箇所があります。曰いわく「PRは、まず商用操作され得ない。最悪、(PRの)評価の高いサイトからリンクを買うことはできるが、お金がかかるので、さほど心配は要らない」と自信を持って断言していました。
しかし、近年では、検索結果の上位にサイト表示させることの意味を知らないサイトオーナーさんはいないに等しくなりました。
そのため、色々な手を使ってPRを操作し、値を高めようとするSEO業者さんも存在します。
そうした中、PR値を上げるため、予想された” リンク買い“の他にも、ひと昔前によく見かけたリンクファーム(PRを上げるためのリンク集の量産)、相互リンク(お互いにリンクを貼り合う行為)、コメントスパム(ブログへの強引な書き込み)など様々な手法が見られます。
まあグーグル創立当初は、検索エンジンがここまでビジネスに重大な影響を与えることを予測し切れてなかったのかも。もしかしたら、創立者自身が一番驚いているのかもしれません(笑)。
グーグルのスパムへの取り組み
グーグルのエンジニア軍団は、PRが操作されないように対抗策を練っています。つい最近、グーグルの有名なエンジニアの一人、マット・カッツはある会議で「相互リンクは、(PR値を上げる手法としては)全く無意味になった」という発言をしました。
また去年あたり、コメントスパム(自社サイトのURLを強引に多数投稿し、リンク数を増やす検索エンジンスパム)に対抗すべく、グーグルは、リンクのHTMLタ
グに「rel="nofollow"」が入っていれば、PRのリンクとしてカウントしないことにしました。他の検索エンジンも同じようにしています。今では、主なブログソフトも、書き込みの中のハイパーリンクにこのタグを入れ、検索エンジンがそのリンクを自動的に無視するようにしているようです。PR上げ作
戦によく使われていたwww.wikipedia.orgも、同じくこのタグを使うようになったそうです。
色々な検索エンジンスパムに対抗しているグーグルですが、それでも、検索結果を手動でいじる・操作するのはポリシーとして避けています。商用目的に操作できてしまうと、検索エンジンの本来の意味を失うと彼らは信じているからです。私もそう信じています。
しかしヤフーはなぁ……。
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