が、この謎を解き明かすかのごとく、今日、Googleは新ツールGoogle Analyticsを公開。すでに、www.urchin.com にアクセスしようとするとGoogle Analyticsに飛ばされるようになっている。
ちなみに、このGoogle Analyticsは、AdWordsユーザーの皆さんには無料で提供されます。
これは一見朗報に思える。
だけど、実際はどうなのか。
このツールが本当に意味するところは、何なのだろうか。
Googleがこのアクセス解析ツールを開発したということは、今後、私たちのサイトに集まってくる訪問者がどこからやってくるのかなどといったトラフィック情報や、その他多くのサイトアクセスに関する統計が、Google側のデータベースに蓄積されていくということになる。
Googleは、どれだけのサイト訪問者が純粋な検索結果(オーガニックサーチ)を元に訪れ、どれだけの訪問者がPPC(クリック課金型キーワード広告)から訪れたのか、またそのPPCはどこのPPCエンジンによるものか、などといった細かいデータを、分かりやすく整理された一覧表にして閲覧することができるようになる。
こんなことを考えていると、「一体Googleをどれだけ信頼できるだろうか?」と自問してみたくなる。
これまでだったら、普通に「結構信頼できる」と答えていたはずだった。
でも、どれだけの訪問者がOverture(Yahoo!の検索キーワード広告)経由で自分のサイトへ来ているかなんていうデータを、本当にGoogleに知られてもいいだろうか?
どれだけの訪問者が実際に純粋なSEO結果経由で自分のサイトへたどり着いているかという具体的な数字と、それが自分のサイトにどういった意味をもたらすかということを、本当にGoogleに知られてもいいだろうか?
自分のサイトの「CPC対オーガニックコンバージョン」などといったデータが記載された報告書がGoogle側で簡単に作成されてしまってもいいだろうか?
勿論、Googleの既存のシステムでもすでに検索結果のクリックスルーの統計を取ることはできたわけだけど、実際に自分のサイトの売り上げに影響している情報をそう簡単に彼らに手渡していいものだろうか?
いかに“良心的”サイトであると言っても、Googleも広告販売をビジネスとする一企業。
SEO(検索エンジン最適化)に長けているために、オーガニック検索のクリックスルーから得る売り上げが高いサイトが、AdWordsにあまりお金を落としていないということがアクセス解析により判明したとする。そのとき、Googleがオーガニック検索の結果に手を加えてサイトのランキングを下げ、それによってクリックスルーの数を減らし、さらにそれがAdWordsへの出費に繋がるように仕向けないとは言い切れない。
ビジネスだけを念頭において考えれば、Googleがそういったことをしてもまったくおかしくはない。
私は検索エンジンスパムに強く反対するSEO業者の一人です。今までフェアに検索エンジンと向き合ってきただけに、例えそういった行為が彼らにとって有益かつ可能だとしても、彼らもフェアでいて欲しいと願っています。。。
というわけで、この大変役立ちそうな無料解析ツール(でも今日はちょっと動作が不安定)、どれだけ信頼がおけるのか?皆目見当もつきません。
本音を言うと、私はちょっと警戒しています。
今日はそんなことを「うーん」と考えた一日でした。
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